7/21 歌舞伎座
東海道四谷怪談、観てきました〜。
前に観たのは2010年の新橋演舞場で、お岩=勘太郎(今の勘九郎)伊右衛門=海老蔵、これがこの年の私的ベスト歌舞伎にあげるくらい良かった(http://d.hatena.ne.jp/c100k100/20100818/1282128488)けど今回のもやっぱりおもしろかった!演じる人が違うと役の印象も変わりますなぁ、歌舞伎のおもしろいところの一つですね。
お岩/佐藤与茂七/小仏小平 菊之助
直助権兵衛 松 緑
奥田庄三郎 亀三郎
お袖 梅 枝
お梅 右 近
四谷左門 錦 吾
按摩宅悦 市 蔵
後家お弓 萬次郎
伊藤喜兵衛 團 蔵
民谷伊右衛門 染五郎
前に観た四谷怪談は客席に人魂が飛んだり、仕掛けにびっくりしたりですごくエンタメ色強かったけど、今回のはもちろん仕掛けはあるけれど、それよりも人情に訴えるようなしっとり・ゆったりしたかんじ。
菊之助さんは3役の大活躍。立役のときはキリリと美男子でかっこよく、女形になると全てがきれいな曲線で美しい!女形のときは姉上に似てるな〜って思いました。毒薬とは知らずに薬を飲む場面とか、だら〜っと後ろに流れた着物の裾まで美しくて、1枚の絵みたいだったよー。髪を梳く姿(顔は見えない)は怖くてぞくぞくした。宙づりや火くぐりなどのアクションもたくさんで、お身体たいへんだと思うけど最後まで無事に演じきれますように。
海老さまの伊右衛門はナイフみたいにスパッと美しくてクールな男、染さまは美男子で悪い男なんだけど、どこかかわいいんですよ。やってることは同じなのに。染さまの伊右衛門は結局、悪人というよりは「男っていつまでも馬鹿なコドモね」というかんじ、弱い人間なんですね。そんな一言で片付けちゃったらお岩さんも浮かばれないんだけども。
梅枝くんが前半は菊之助さんと対等にすごく活躍してたー!梅枝くんも菊之助さんと同じく輪郭がきれいな曲線だから美人さんだわ〜台詞もとても聞き取り易いし、これからもどんどんイイ役がまわってきますように!いずれは梅枝くんのお岩さんを観れる時がくるのかしら。
最後はなんだかスッキリしないところで突然「今日のところはこれまで〜」で終わるのは歌舞伎にありがちだけどあれはみなさんもやもやしないの?う〜む、歌舞伎って不思議…