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第17捕虜収容所

5/31昼の部、見てきました。席はグローブ座における私の定位置、一番上の一番後ろだお!以下、完全ネタバレ含むメモです。
Wikipediaより引用

舞台用語で上手(かみて)とは客席から向かって舞台の右側をいい、対して、左側は下手(しもて)と呼ばれる(英語では逆に舞台から見ていうので「上手」は"stage left"、「下手」は"stage right"となるのに注意)。一般に、舞台中での偉いもの、重要なものは上手に位置する。

・舞台は収容所の小屋の中、二段ベッドが5つ、部屋の中央に大きめテーブル。上手にストーブ。セフトン(健ちゃん)のベッドは一番下手、健ちゃんの定位置もほぼ下手の壁。席が3階下手寄りで健ちゃんの姿が見えないときが多々あり悲しかった・・・まあ、だからといってこの舞台の魅力が削がれることはないけど。
・全体的な感想は『予想外におもしろかった』です。すごく失礼ですが、見る前はそんなに期待してなかったんですよ。戦争・捕虜・ドイツに捕らわれたアメリカ兵・スパイ容疑・・・・というワードからして暗くておもーい話なのかな、と思ってました。もちろん戦争ものですから、底抜けに明るいコメディとは全然違うオモシロさなんですけど。謎が謎のまま見てる側に結論をゆだねられたり、なんとなく漂う不気味さのある舞台が苦手な私には、ストーリーが単純でわかりやすく淀みなく流れるのが好印象だったのかな。退屈さを感じることなく2時間15分くらいかな?あっと言う間に過ぎました。
・袴田くんの声にウットリ・・・の2時間15分だったとも言える(笑)彼の声はいいよ!!
・シュルツ伍長の田中くんも良かったな〜。すっごいわざとらしい調子の良さがリアルだった。
・つーか、他のみなさんもめたんこ良かったー!語彙のない感想で申し訳ないのだが、みんな役柄と見た目のシルエットがピッタリでね〜。オヤジと呼ばれる首が短くてずんぐりしたおっさん、リーダー役の中肉中背・普通の人のよさげなカンジ、口のきけないホーニーはぬぼーっとした背の高い男で、テキサス出身の熱い男はガタイが良くて、みんなのおもちゃ・マルコはちっちゃくてゴムマリっぽい(サダヲちゃんみたいなカンジ)、お調子もんのハリーも身が軽そうでよく動くし、お坊ちゃまのダンバーは首が長くていかにも育ちがよさげ、おしゃべりなリードも小さくてころんとしてて(太ってはいない)。
・安全部長・袴田くんがかっこいいー!
・そしてこれだけ男が集まると健ちゃんの愛らしさがさすがじゃにーず。見た目は愛らしいのに役柄はすげー憎たらしいの!ま、正直すぎるんだろうけど。捕虜生活を少しでも楽しく暮らそうとわざとらしい程に明るく振舞まったり、無謀な脱走計画を実行しちゃう捕虜仲間にイラついているんだろうなー、それはわかるけど・・・。私が捕虜仲間だったらやっぱりイラッとするだろうな(笑)
・スパイの疑いをかけられてぼこられちゃう健ちゃん・・・うぅぅ、あざを携えた健ちゃんに萌えー!(ごめんなさい)
・最後の方が怒涛の展開で、各キャストの気持ちの変化を追うのに精一杯、というか・・・ぶわーっときた。シュルツ伍長の本音も痛いよなぁ・・・彼としてはあのままなんとか戦争が終わるまでやり過ごしたかっただろうに。セフトンがダンバーを連れて逃げる役を申し出たのだって、成功の確率が高くなったことや報酬目的だけじゃなくて、ホーニーが自分を信じてくれたことが大きかったのかな。セフトンは彼なりのやり方でずーっと仲間のことは思っていたんだろうなぁ。他の皆は集団心理で“やっちまえ!”状態の中、スパイだった彼をおとりにするため外へ放り出すのをためらうリーダー。そうだよなぁ・・・・ずっと一緒に暮らしてきて彼の良い部分も知っているし、彼だって生きるためにスパイをやっていたんだし。でもこのままじゃセフトンたちが危ない。そりゃ葛藤もしますがな。でもいよいよセフトンたちが危なそうな声を聞き、勢いにまかせて彼を小屋の外へ追い出してしまう・・・ぎゃー!
・セフトンたちの脱出はいちおう成功みたいで喜ぶ残った捕虜たち。でも、本当は明日はどうなるかわからない身分なんだよね・・・戦争もの全てに共通することだけど、誰だって戦いたくないし自分の側を正義だと思わないとやってられないわけで。うむむー。
・ところでセフトンはスパイじゃなかったのですが、じゃあ彼はどういう手段でいろんな物資を手に入れたりしてたんでしょうかねー?やっぱり・・・ってここはつっこんじゃダメですね、ははは。